コラム

演劇を人におすすめするということ

更新日:

私は今、テックアカデミーという講座でプログラミングの2か月集中特訓を受けています。

(参照:まるこの挑戦 プログラミングを勉強したら自己嫌悪の嵐でした

最後の課題は、自分のオリジナルサービスを創ることなんです。

私は「地図と位置情報を使って簡単に妄想旅行をつくれるサービス」が

やりたいと思って、今回プログラミングを始めたのですが

位置情報を使うとなると、携帯アプリやサイトの話になってきて

今勉強している技術とはまた違ってしまうので、

今は演劇に関するサービスに取り掛かっています。

私は大学時代から演劇を始めて没頭していたのですが、

今は会社の仕事がメインの生活なので、趣味で続けています。

自分が役者として出演できるのは

1年に1~2回とかなり限られますが、

客席50に満たない小劇場から、ニューヨークのブロードウェイまで、演劇は大好きです。

IMG_0939

大学時代はオリジナルミュージカルの劇団に入っていたのですが、

小さな劇団なので役者以外にもいっぱい仕事がありました。

中でも、劇団員みんなが頭を悩ませていたのは

自分たちの公演にお客さんがもっと来てくれるにはどうしたらいいのか、ということです。

公演のチケットは、ネットから全くの新規の方が予約してくれることもありますが

殆どが役者の手売りでした。

自分で売るとなると、お客さんは9割以上が自分の知り合いになります。

携帯に入っている友達・知り合いにメールを送ったり、

実際に会ったときにチラシを渡したり、手紙で郵送して、公演のお知らせをします。

演劇を続けていると、自分や劇団のファンになって下さる方もいて

最初は知らない方だったのに、お客さんになってくれる方もいます。

そういう人に会うと、ほんとに嬉しいです。

でも、やっぱりお客さんの殆どが自分たちの知り合いだけ、という状況では

売り上げも伸び悩むし、

ミュージカルはお金がとってもかかるので毎回が超赤字でした。

そんな時、みんなでよく話していたのが

「観劇人口をもっと増やしたい」ということでした。

日本とは状況が違うとは分かっていても、

ブロードウェイに行って、近くのレストランで老夫婦が

「これからミュージカルを観に行くんだよ。毎週末に行くのが楽しみなんだ」と楽しそうに話してくれたり

毎年トニー賞が大々的にお披露目され、演劇そのものの価値が

すごく高いのを目の当たりにすると、

なんで日本は・・と思ってしまいました。

もちろん、チケットがたくさん売れていて、人気の劇団もあります。

そういう劇団だって、始めから大人気だったわけではなくて

何年か続けてリピーターのお客さんが増えたり、口コミで人気が広がっていったり

所属の役者さんが他の公演に出て、そこでいい演技をしたことで劇団の知名度が上がったり

努力や試行錯誤で、人気になったんだと思います。

だから、3~4年くらいしか劇団にいなかった身では

まだ知らない境地があるんだろうなと思いますが、

それでも日本の観劇人口は少ないなと思います。

ちょっとだけ数字で見てみると、

総務省が行った平成23年度 社会生活基本調査によると、

娯楽として「演芸・演劇・舞台鑑賞」を行う人は総計で約1340万人。

そのうち年に1~4回行う人が約1000万人で、殆どを占めています。

年に5~9回となると約170万人で、ぐっと少なくなります。

演劇とよく比較される映画をみてみると、

総計で約4000万人で、演劇の約3倍。

年に1~4回は約2500万人。

5~9回は約840万人、10~19回(月1回ペース)は約400万人と、

演劇の約77万人に対して5倍もの人数になり、

やっぱり観劇人口は少ないです。

じゃあ演劇は人気がないから、廃れればいいのでしょうか??

小劇場の閉鎖を耳にしたり、大好きだった劇団が解散をするたびに

自分は何も言える立場ではないけれど、寂しいような悲しいような気持ちになります。

先日、武井壮さんの講演会に行った時に聞いたお話です。

~自分がアスリートとして日本1位になっても、全然お客さんを呼べなかった。

陸上のアスリートは皆、1人当たりの集客が知り合いを除けば2~3人、下手したらそれ以下の状況だった。

自分は1位になって、価値のあることを成し遂げたと思っていたけど、

価値というのは「他人から求められる数」のこと。

つまり、自分がアスリートで1位になっても、全く価値はなかったということに気付いた。

だから、自分を見てくれる、求めてくれる人を増やすことで、スポーツに注目をしてもらって

価値をつけたいと思った。

だから芸能人になった。~
この話を聞いた時、「日本は観劇人口が少ないからしょうがないよね・・」みたいに

半ば諦めのようなことを言っていた、自分の劇団時代を思い出しました。

観てくれる人が少ないのは、価値がないから。

そう考えたら、価値を増やすために何かしなくてはいけなかった。

その「何か」の答えが分からなかったし、

色々やってみたもののそんなに爆発的にすぐうまくいくわけもなくて

私はあきらめてしまったんだなと思いました。

太平洋戦争の直後、みんなお金もなく、食べ物もなく苦しかった時代。

それでも、道端で行われる演劇を観るために、わずかなお金を握りしめて

足を運んだ人たちが大勢いたといいます。

今は演劇以外の娯楽もたくさん増えたから、

あえて演劇を観る必要はないじゃないかという意見もあるかもしれませんが 、

映画だから味わえることもあれば、演劇だからこその体験もある。それを押し付けるつもりは毛頭ありませんが、「演劇ってなんかつまらなそう」

と食わず嫌いの人や

「いっぱいありすぎてよくわかんないから選べない」

と、興味はあるけど観に行くまで至らない人も

たくさんいます。

私も、大学の授業で偶然劇団の人に声をかけられて、

オリジナルミュージカルのDVDを観せてもらって大興奮するまでは

演劇なんて全然興味なかったし高校の課外活動で、

藤原竜也さんの『エレファントマン』を観に行く機会があったのに

「つまんなそう・・」とかぼやいてサボってたし

(後から考えるともったいなさすぎて、往復ビンタしたい!)

何かを好きになるには、きっかけが必要です。

それから、意外と多いんだなと思ったのが

「演劇に興味はあるんだけれど、

情報が多すぎるし内容が良くわからなくて、結局何を観たらいいかわからない」

という人でした。

私が演劇どっぷり生活を辞めて、

会社員として働くようになり

「趣味で演劇をやってます」というと、

「何かおススメの演劇があったら教えてほしい」とか

「前から演劇に興味があったから、公演がある時は連絡してほしい」と

言ってくれる人が少なくないんです。

その人たちの何人が

実際に演劇に足を運んでくれるかわからないけど、

自分からそんなふうに私に伝えてくれる人がいて、

演劇も需要があるじゃないか・・!とちょっと嬉しくなりました。

じゃあおススメの公演を紹介しよう!!と意気揚々としていたのですが

しばらく演劇の世界から離れていると

いったい何をおススメしていいのか、

わからなくなりました。

演劇の情報サイトを見ても、

知らない新しい劇団もたくさん増えているし

おススメの劇団があっても、

次にやる公演がどういう内容のものかよくわからないし
そもそも好きな劇団が活動休止してしまって選択肢が少なかったり・・演劇を観たい側も、初めて観る人が多いので「殺陣があってかっこいい男の人の戦うシーンが観たい!」とか

「コメディなんだけど最後はあったかい結末で、泣けるやつがいい!」のように

自分の観たいジャンルがはっきりしている人はあまりいません。

そのため、うまくおススメすることが出来ませんでした。

深く考えずに、自分の知っている劇団を紹介すればよかったのかもしれないけど

私が勧めた公演がもし合わなくて、

「なーんだ、演劇ってつまんないや!」

って思われてしまったら

もうその人は二度と演劇に行かないかもしれない。

それだけじゃなく、

「あのね、演劇って実は面白くなかったの」って

他の人に伝えてしまうかもしれない。

そう思うと、おススメするという行為がものすごく怖いことに思えました。

だったら、

自分の好みやスケジュールと合う公演を自動的に探してくれるサービスをつくっちゃえば、

観たい!って思ってる人も

観てほしい!って思ってる人も助かるんじゃないかな??と思ったのが、

演劇のサービスを創ろうと思った理由です。

人間の好みをどうやって把握するんだ、とか

チケット予約のシステムはどうつなげるのか、

とか

色々と壁はあるんだけれど、

そもそもプログラミング初心者にとっては

「オリジナルのサービスを自分で創る」

っていうこと自体が壁で、

コードを書いては

赤い文字のエラーにぶち当たり

「わあああ」

となっている日々です。

まだサービスも出来てないのに、

「ユーザーがこんなに増えたのに、希望の日程で公演をやってない!どうしよう!!」

とか

「もうおススメできる劇団が残ってない・・新しく発掘しなくては・・あああ間に合わない!!」

とかいう、妄想の悪夢にうなされたりしますが、

先日、小劇場の公演をふらりと観てきて

やっぱりすごく面白くて、

前のめりに観劇して、最後は感動してボロボロ泣いてしまったので

とにかく早くプログラミングの部分をつくろう、

やるかやらないかも含めて、後のことはそれから悩もうと思っています。

せっかくなので、先日観てきた公演のリンクを貼っておきます。

明日、11/10(火)の20時が最終公演ですので、もし興味がある方はぜひ!おススメです。

feblabo×シアター・ミラクルプロデュース
「桜の森の満開のあとで」 
新宿シアターミラクルにて

http://feblabo.net/index.html#sakura
チケット予約⇒https://ticket.corich.jp/stage/apply.php?sid=69295&sdn=9

某大学の法学部の最終試験は、とある過疎地域の住民になりきって行う模擬討論。

「老人から選挙権をはく奪すべきか」

極端とも斬新ともとれるこのテーマを話し合う学生たちは、次第に白熱していきます。

試験のため、成績のために、自分の考えを曲げて参加する生徒

自分の意見と現実の折衷案をなんとか見つけようともがく生徒

自分自身に起こったことを模擬討論の中の自分に重ね合わせ、感情的になってしまう生徒

社会派演劇かと思いきや、生徒たちの気持ちが痛いほど伝わってきて

前のめりで参加したくなる、青春演劇です。

▼セットはこんな感じです。※許可を得て掲載しています


 

▼劇場は西部新宿駅のすぐ近く。雑居ビルの中にあります。


それでは、今日も最後まで読んで頂き、ありがとうございました!!

まるこ。

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