コラム

【演劇・稽古場レポート】3人だけのミュージカルっておもしろいの? TipTapオリジナルミュージカル『play a life』

更新日:

play_a_life
Theater(しあた)る??
Theaterる??とは、
演劇を観たことがない人、観たいけど何をみていいか分からない人と
演劇をつなげるプロジェクトです。

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皆さんは、「ミュージカル」と聞いて、どんな舞台を思い浮かべるでしょうか?

劇団四季の「CATS」や、

映画でも有名になった「レ・ミゼラブル」など

舞台上にたくさんの役者さんが乗っていて

大掛かりなセット、大勢の群舞、複数のコーラス・・

そんな、華やかで大きい舞台をイメージする人が多いのではないでしょうか。

 

今回私が稽古場にお邪魔したミュージカルの公演、

TipTap「Play a life」

その真逆で、

なんとキャストはたった3人

 

「3人だけのミュージカル」と聞いて、どんな舞台を想像しますか?

「なんだか静かな雰囲気そうだなあ」

「大勢で歌って踊る、華やかなミュージカルが好きだからなあ・・」

「ふだん大劇場でしか観たことないなあ」

そんなふうに思う人もいるかもしれません。

私も、3人だけのミュージカルを観るのはこれが初めてでした。

オリジナルミュージカルの稽古場に潜入!
今回お邪魔したのは、稽古初日。

なんとこの「Play a life」

稽古期間がたったの1週間しかないんです!

ミュージカルといえば、歌って踊って、お芝居して。

たくさん練習することがあるから、1ヶ月以上は稽古するのが普通です。

それをあえてたった1週間の短い稽古で本番をむかえるとは・・

これは、何か大きな理由があるに違いない・・・!

 

プロデューサー「あ、たんにスケジュールの問題です」

~現実は厳しかった・・~

少ない人数だからこその良さ

プロデューサー

「でも、
3人という少ない人数だからこそ、

いざ稽古がはじまると、
一致団結して本番に向かうことができるんです」

 

私も、たくさんキャストが出るミュージカルに

出演したことが何回かあるのですが、

気持ちをそろえることって意外と難しいんです。

「いい作品をつくりたい!」という思いは、もちろん

役者もスタッフも同じなのですが

その方向や目指しているものが違ってしまうと、

稽古がうまくいかなかったり

本番でも、なんとなくバラバラな印象をお客様に与えてしまったり・・

というすれ違いが起きてしまうことがあります。

そうならないために、

制作・演出側がきちんと方向性を共有する必要があるし、

役者側も自分だけでつくろうとするのではなく、

みんなでつくる意識が不可欠です。


休憩中も、役者陣で顔を寄せ合って話し合いをし、

短い稽古時間を有効につかっています。

より濃密な稽古ができる

今回のTipTapはオリジナルミュージカルなので、

曲も全てオリジナルです。

「世界の小澤」とあだ名がつくぐらい毎回素敵な曲を書き上げる、

作曲家&ピアノ演奏の、小澤時史さん
稽古中にも、少しずつ手直しをしていきます。

プロデューサー

「一人ひとりの声に合わせて音の高さを調節したり、
演出家との稽古も、より細かいところまでお互い踏み込めるので
濃密な稽古がしやすいですね」

オリジナルということは、全てが手探りということ。

作曲する側が「この高さまで音を上げたい!」と思って創っても、

実際歌う役者さんの声質や、出る音の高さによって

曲のキーを変えることもあります。

今回は音源を流すのではなく、ピアノ生演奏なので

音楽が入るきっかけも、役者の芝居のタイミングと合わせて、

さらに演出家が調整する必要があります。

そういった細かい稽古も、

3人だけのミュージカルだと、濃密に合わせられるようです。

赤ちゃんと、お父さんお母さんがいる稽古場


ここで、今回インタビューに答えてくれた
TipTap プロデューサー・プロダクションデザインの柴田麻衣子さん
をご紹介します。

柴田さんは、演出家・上田一豪さんの奥さんです。

そしてなんと、この稽古場では二人の赤ちゃんが一緒に稽古を見守っています!

泣くこともなく、おとなしくしているので、

お父さんお母さんのお仕事っぷりを応援しているのかも。

こうやって子どもを産んでからも、

家族全員ですぐ現場で働けるって、

たいへんなことだと思いますが、すてきだと思います。

さて、稽古場レポートを続けます。


全員主役のミュージカル

プロデューサー

「舞台上に3人しかいないから、
1人1人が主役にならなきゃいけないし、

なれるんです。」

たくさん役者が出演する舞台だと、

主役・準主役・脇役・アンサンブル

のように、役割の大きさが分かれている舞台も多いですが、

今回のTipTapでは役の大きさは分かれておらず、

3人全員が主役です。

大人数の舞台と比べると、より1人1人がエネルギーを放って、

舞台上の空間を埋めなくてはいけないので、

1人の役者にかかるプレッシャー、責任

そしてその分、おもしろさも大きいと思います。

オープニングがミュージカルを決める

今回は、オープニング(ミュージカルの始まり)

を通して練習するところを 見せていただきました!

ミュージカルを観にいくとき、

一番わくわくする瞬間は、オープニングかもしれません。

どんなミュージカルが始まるんだろう

どんな役者さん、どんな登場人物が出てくるんだろう

どんな世界に連れて行ってくれるんだろう・・!

オープニングがすばらしくって没頭できれば、

次に展開されるシーンにもどんどんのめりこむことができます。

 

今回の稽古場でも、どきどきしながら待っていました。

 

「play a life」は、どんな作品なんだろう?

そして、3人だけのミュージカルって、どんな感じなんだろう??

楽しみな気持ちと、ちょっとの不安の中、始まったオープニング。

全身から溢れだす強さと、儚さがとても魅力的な木村花代さん

静かなお芝居が歌へとつながっていき、

ピアノが奏でる美しいメロディーが雰囲気を盛り上げていきます。

一人の歌声に、もう一人・・そしてまた一人と重なっていき

3つの歌声が混ざって歌になったとき、

ああ、早くこの響きを劇場で味わいたい。

そう思いました。

3人だけしかいないのに、

それぞれの声がしっかりと熱量を持ち、

稽古場の空間いっぱいに響き、観ている私たちの心へ届いて行きます。


まっすぐな演技をする、のびやかな歌声を持つ平川めぐみさん
思わず応援したくなるようなオーラを放っています。

「今を生きよう」というメッセージ

そして、オープニング中

「今を生きよう」 と何度も繰り返される歌詞が

胸に刻まれていきます。

きっと、これから「今を生きる」ことについて

物語が展開されていくんだな。

この3人の役者、人間たちは

どんなふうな人生を生きてきて、

これからどんな人生を語ってくれるんだろう。

そんなふうに、思わず、

これから始まる物語へと引き込まれてしまいました。


立ち姿が凛として美しい、池谷祐子さん
柔らかな雰囲気の中に、芯のある強さを感じます。

そして、稽古場で一生懸命、

まだ誰もいない、見えない透明な客席に向かって

歌い続ける役者さんたちを見ていると

この人たちこそ、今を生きている。

そんな気がしました。

私が舞台を好きな理由の1つに、

舞台上の役者さんたちを見るのが好きだから

というものがあります。

すてきな演技、容姿、歌声を味わうのももちろん楽しいけれど

それ以上に、

舞台上で熱をもって、演じている

舞台上の役を生きている、役者さんを目の当たりにしていると、

なんだか自分の胸が熱くなるような、そんな気持ちにさせてくれるんです。


その場でじっと座っているだけで、オーラを放っている丹宗立峰さん
とても優しい温和な見た目と、歌ったときの情熱溢れるギャップがすてきです。

マイナスをプラスに変える

今回、「Play a life」の稽古場を見学させていただいて感じたのは

「3人だけしか出演しない」

「1週間しか稽古期間がない」

それを悲観したり、不安要素にするのではなく、

だからこそ出来る舞台がある!と考えているんだということ。

マイナスをプラスに変えて、創り上げられていく舞台なんだと思います。

プロデューサー

「人数も少ないし、生ピアノ1本だけで舞台が出来るので、
それを生かして
いずれは海外で上演したいんです。」

海外で日本のオリジナルミュージカルを上演する?!

・・これは決して夢物語ではありません。

TipTapは、去年ミュージカルの聖地ニューヨークで

「Count down my life」という作品を上演しているのです!

ニューヨークで日本の作品を上演するなんて、

ミュージカルに詳しい人ほど、

すごく難しいことって考えるとおもいます。

でも、

英語で企画書を書いて応募し、

クラウドファンディングに挑戦して資金をあつめ、

TipTapはこの夢を実現させています。

今回の「Play a life」も、

プロデューサーの言うように、いずれ海外で公演されるのでしょう。

そんな公演の、初演。

日本で、観たくありませんか?

2回観たらもっとおもしろい


左から田中里佳さんと、(作曲家の小澤さんを挟んで)、小林遼介さん

・・・あれ、キャストは3人じゃなかったの?

なんだか人数多くない?

そうお気づきになったあなた。

鋭いっ!!

そうなんです。

今回はダブルキャスト(同じ役を2人のキャストが別々に演じる)のため、

それぞれの組で違う雰囲気を感じられるんです。

私も過去にダブルキャストの公演に出たことが何回かあり、
観に来てくださった方には

「同じ芝居のはずなのに、

どちらもチームも違うよさがあって

見比べるのも面白かった!」

という感想を頂いています。

今回、私は1チームのお芝居しか観られなかったのですが、

2つチームがあると、同じ演出でも

違った雰囲気の作品を観れると思います。

お時間合う方は、ぜひ両方観て、見比べてみたら、

この作品をもっともっと楽しめると思います。
日本初演を見逃すな!! 

来週、2015年12月11日~14日

TipTap新作オリジナルミュージカル
「Play a Life」
作・演出 上田一豪  作曲・演奏 小澤時史

いよいよ、日本初演の公演です!

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人気のため、既に売り切れの回が出ているようですが

まだ空いている日もあります。

☆ご予約はこちらから⇒Confetti予約サイトへ

☆チケット最新情報は、ツイッターでチェック☆

私も、稽古場でドキドキしながら観たオープニングが

どんなふうに物語を紡いでいくのか

1週間の稽古で、どんな舞台ができるのか

客席で、胸を高鳴らせたいと思います。

TipTap「Play a life」日本初演版

日本のミュージカルを堪能しましょう!

TipTap公式サイト

来週末、Theaterる??

まるこ。




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